株式会社ドクターネット

導入事例

CASE STUDIES

社団法人半田市医師会健康管理センター

ドクターPACS for

Flex viewによる画像連携システムの可能性(『DIGITAL MEDICINE』Vol.7 No.1)

愛知県半田市は、知多半島の中央部に位置し、知多地区の中心都市である。半田市の人口は約12万人。半田市医師会健康管理センターは、半田市民の巡回健診や人間ドッグ、各種臨床検査等の検診事業だけでなく、知多半島全体(人口55万人)と三河西部、名古屋市南部と広範囲にわたる共同利用施設としての役割を担っている。そんな中、同センターは2006年9月1日よりPET/CT装置の稼働を開始した。PET/CTの画像連携システムには「Flex View」を採用して外部へ読影依頼をしている。今回は、センターの現況と「Flex View」を活用した今後の方向性について、半田市医師会健康管理センターの事業本部本部長・田中嘉一氏、検診事業部検診事務課係長・間瀬幸夫氏、診療部長放射線科医・倉部輝久氏、検診事業部5課診療放射線技師・久米竜哉氏にインタビューした。(O)

検診、共同利用施設として地域医療への貢献を重視

半田市医師会健康管理センターは、名鉄知多半田駅からバスで15分程のところにある健康管理センターと同駅傍の雁宿支所の2ヶ所で施設検診・巡回健診。血液検査・共同利用施設として各種検診業務を行っている。検査機器は、単純X線、超音波をはじめ、シングルヘリカルCT1台、MRIは0.5T1台、1.5T1台(雁宿支所)、マンモグラフィ:1台、検診用バスを複数台保有している。
「施設での検診は時期によって違いますが、平均すると80件/日です。それに加えて共同利用施設としての依頼撮影が、CT、MRIあわせて30件/日ほどあります。現在、1.5TMRIが雁宿支所に設置されているので、脳ドックなどは雁宿支所をご利用いただいています。支所では20件/日のドッグを行うことも可能で、繁忙期などは支所でも検診を行っています」(倉部医師)。
「当センターは、医師会立なので会員は医師です。開設以来、会員の皆さんの役に立つことで地域医療に貢献したいという精神の下、事業を展開し2007年で開設40周年を迎えます。PET事業は、共同利用施設としての使命を果てすべく、FDGデリバリーでスタートさせました」(田中本部長)。
同センターでは、PET/CT装置 GEMINI GXL(Philips/日立)を導入。06年9月1日より稼働を開始した。PET部門に携わるスタッフは、医師1名、技師1名、看護師2名、事務2名。「PET/CTの一日の検査件数は検診と依頼検査を併せて平均5件です。当初、一日8件まで行えるよう設定をしましたが、シフトを工夫することで最大10件まで検査可能です」(久米技師)。

セキュリティと将来性を見込んだ画像連携システム「Flex View」

同センターでは、PET/CTの読影をゆうあいクリニック(神奈川県横浜市)へ依頼。PET/CTの画像情報システムは、ドクターネットのPACSサーバ「ドクター PACS」と画像配信サーバ「Flex View」を採用している。
「他の遠隔読影システムとは違い、Flex Viewでは画像データを送るという作業を行っていないのが大きな特徴です」(間瀬係長)。同システムでは、DICOMデータの転送がドクターPACSとFlex Viewサーバ間だけで完結し、公衆回線上に実データが流れないため、読影医側のPCにキャッシュデータが残らない。
「健康管理センターのFlex Viewサーバに画像ビューワがあり、先生の手元にはインターネット接続可能なPCをご用意いただいて、サーバへ入る権限さえ持っていれば、自宅や外出先からでも読影可能です。このシステムを使えば出張中の先生に”どうしてもこの画像を見て欲しい”という依頼もできるのです」(間瀬係長)。サーバ側でアクセス制限を行えるため、A先生はMRI画像のみ、B先生は○月×日のこの検査画像のみ、C先生は全ての画像というようにアクセス制御ができる。
「読影依頼をする側は、モダリティから画像データをPACSサーバ、Flex Viewサーバへと送りビューワで画像の確認をして読影を依頼します。依頼画像を送るのではなく、『読影してください』という信号を出すのですね。ビューワもFusion画像の作成やSUB値の測定などが簡単に行えて便利です(久米技師)。
Flex Viewは、読影するPCのスペックや仕様に左右されずに院内で読影しているのと変わらない安定した使用感と操作性が得られ、マルチスライスCTのような大容量データでもストレスなく読影できるという。「PET/CT以外の健康診断や他のモダリティ画像は複数の施設へと読影依頼をしていますが、これらはデータを転送する遠隔読影システムを使ったり、DVDに書き込んだデータを渡しています。将来を考えると、それらの先生方にもFlex Viewへのアクセス権限を渡すことで、より簡単でかつ迅速に読影していただけるようになるだろうと考えています」(間瀬係長)。読影側には高額な機器やアプリケーションソフトの購入、煩雑な設定などは必要ないことも依頼側としては心強い特徴の一つだ。
「センターのメイン業務の一つである健診では、読影する先生方は膨大な件数を読んでいただくと同時に、読影の質も維持していただかなくてはなりません。乳がんや胃がん検診などでは100%二重読影を行っていますが、医師不足や迅速診断などのために胸部写真等での完全二重読影は難しいのが現状です。今後は健診でも二重読影は常識化してくるでしょうから、健常者を対象とした検診では健常所見と異常所見とを迅速に分け、読影の手間をできるだけ省いたシステムの実現が待たれるところですね」(倉部医師)。

センターの機能充実と地域医療への貢献に向かって

健康管理センターの今後について、それぞれに伺った。
「2007年度中に1.5T MRIが健康管理センターにも導入される予定です。現行の2種類のPET/CT検診コースに加え、頭部や骨盤部MRIを付けた半日〜一日で受信できるコースをご提案したいと考えています」(倉部医師)。
「Flex Viewのシステムが他のモダリティにも繋げ、将来的には検査依頼施設の診察室から当センターのサーバにある画像を参照して患者さんに説明するなど、読影以外の色々な場面で活躍できるようになるといいですね」(久米技師)。
「導入予定の1.5T MRIにもFlex Viewを活用したいです。そして地域医療施設との連携用サーバとしてさらなるシステム構築をしていけると面白いですね。医師会として常に近隣医療機関との連携には注力していきたいと思っています」(間瀬係長)。
「医療は今、高齢化、医師不足などさまざまな問題を抱えています。その中で、医師会立としてどう時流に乗っていくか、常に流れを見極めて進んでいきたいですね。地道に努力し、医療機関や住民の皆さんからの信頼を得て初めて当センターは生き残れると思っています。これからも治療や介護福祉などはそれぞれの医療機関へお願いして、検査・検診に特化していきます。先日も人間ドッグでがんが発見されたとお礼のお手紙をいただきました。このようなお声は嬉しいですね。今後も心のこもったサービスを提供し続けていきたいです」(田中本部長)。
スタッフの教育も徹底しており、センター内の隅々まで気配りの手が伸びている。清掃を担当されている方の小気味良い挨拶や受診者への心配りが印象的だった。半田市医師会健康管理センターは、今日も日本で有数の医師会立共同利用施設を目指し続けている。

医療施設情報

社団法人半田市医師会健康管理センター

愛知県半田市は、知多半島の中央部に位置し、知多地区の中心都市である。半田市の人口は約12万人。半田市医師会健康管理センターは、半田市民の巡回健診や人間ドッグ、各種臨床検査等の検診事業だけでなく、知多半島全体(人口55万人)と三河西部、名古屋市南部と広範囲にわたる共同利用施設としての役割を担っている。

  • 所在地
    愛知県半田市