株式会社ドクターネット

導入事例

CASE STUDIES

いがらしキッズクリニック

ドクターPACS for

クリニックで画像データを長期保存 小児慢性疾患の貴重な情報を管理(『DIGITAL MEDICINE』Vol.7 No.4 五十嵐悦雄院長)

JR福島駅西口に近接するホテルの1階に「いがらしキッズクリニック」がオープンしたのは、2007年11月6日。五十嵐悦雄院長は、福島県立医科大学を卒業し20年間、小児医療一筋に子供たちの健康と命を守ってきた小児専門医である。独立開業までの前半10年は、新生児、循環器領域中心とした急性期疾患を、後半10年は小児内分泌、代謝、アレルギーなどの慢性疾患を主に診療を行ってきたという。開業までの7年間、地域中核の大原綜合病院で、新生児から思春期までの幅広い患者への診療を経験。開業の大きな糧になったということだ。五十嵐院長に診療の現状とクリニックのIT化についてインタビューした。(T)

五十嵐悦雄院長

成長障害と肥満予防に力を注長障害と肥満予防に力を注ぐ

五十嵐院長が臨床で特に力を注いでいるのが、小児内分泌領域の成長障害である。成長障害とは何か五十嵐院長に聞いてみた。「成長障害とは、簡単に言うと同性・同年齢の平均値と比較し、身長が低いか、その伸び率がかけ離れて低い病気です。また、本来ぐんぐん伸びる年齢ではないのに急に伸びてきたら、思春期が早く来すぎる病気ということも考えられます。原因としては(1)ホルモン分泌の異常(2)染色体異常(3)骨軟骨の異常(4)主要臓器の慢性的異常(5)栄養不良(6)ステロイド大量投与など医原性の原因に加え(7)心理社会的原因など、様々な原因が考えられます」。
診断は成長曲線を描くことがまず基本。成長曲線は、縦軸左に身長、縦軸右に体重、横軸に年齢をとったグラフである。グラフに印をつけることで、成長の経過を時系列で観察することができ、これを全国平均のグラフと照らし合わせる。その成長のカーブが標準ラインと同様に伸びていれば問題ない。
「成長曲線で検討した後、問診、血液検査、レントゲンによる骨年齢測定、成長ホルモン分泌刺激試験、頭部MRIなどで行います。原因が多岐にわたるため、原因を早期に発見し適切な治療を行うことが重要です。体質であることもありますし、なんらかの原因がある場合もあります。成長ホルモン分泌不全による低身長の場合、できるだけ早くに治療を行う方が、良好な効果を得ることができますので、ご家族やご自身だけで悩むのではなく、専門医に相談することをお勧めします」と五十嵐院長は語っている。
成長に関する疾患で増加傾向にあるのが、「肥満」ということだ。最近、ある自治体では小学4年生を対象にメタボリックシンドロームの診断を行ってニュースになったが、小児肥満の現状はかなり深刻である。
「小児の肥満は年々増加の傾向にあり、全国的に増えていることが問題になっています。当クリニックにおいても例外ではありません。小児肥満の大きな問題は、小児期から糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病を合併する可能性があるということです。肥満度の高いお子さんほど成人肥満になりやすく、肥満が長期化する可能性が高くなり、生活習慣病への危険度も増します。そのような子供達は心が傷ついていることが多いのです。ですから治療はもちろんのこと、メンタル面を重要視した診療を心がけています」(五十嵐院長)。

点滴中には DVD や TV が見られる
患者に好評とのこと

五十嵐院長は「子供の視線」を忘れない医師でありたいと語る。「どんな時でも病んでいる子供の視線で考えてあげたいですね。その子供が何をしてもらいたいのか、何を欲しているのか、それが分かってあげられるような医師でいたいと考えています」。小児医療では、家族や医師も含め大人の意見が優先されがちだが、同院では子供の立場に立ったケアが実践されている。

デジタル化で長期間データ保存

同クリニックには、FCRが導入されており、画像は全てデジタルで管理されフィルムレスで画像診断を運用している。画像を管理しているのは、㈱ドクターネットの「ドクターPACS」である。

「小規模なクリニックでPACSと思われる方も多いと思いますが、当クリニックの診療では子供達と長くお付き合いすることになります。データはできる限り長期間劣化させずに残しておきたいのです。場合によっては成人された以降もお付き合いしていくことになりますからね。その際、フィルムなどで管理するのは困難です」(五十嵐院長)。また、同クリニックでは地域医療連携に力を注いでおり、「将来は近隣の医療機関とネットワークで連携し、例えば画像のオーダーや送受信を行う可能性もあります。その時のためにもPACS導入は必須の設備だと考えています」(五十嵐院長)。
ドクターネット社の「ドクターPACS」はハードウェアをロースペック、ミドルスペック、ハイスペックなど、病院やクリニックの希望に応じて選択することができ、ダウンサイジングに柔軟に対応可能である。ビューアは2D、MIP/MPR、PET-CT、3D、fusionなど、豊富に用意されており、診療の目的に応じた最適なビューアでの読影が可能である。
同クリニックには、2Mモノクロモニターが2台導入されている。「画像はきれいに描出できますし、画面表示までにストレスを感じることはありません。地域連携に医療情報のIT化は不可欠な要素だと考えています」(五十嵐院長)。
ITは患者やその家族のためのサービスにも活用されている。「小児科ではいつも待ち時間が問題になります。そこで携帯から当クリニックの混雑状況を確認できる【いまどう】ページと、ご自分の待ち状況を確認できる【まだかな】ページ、携帯電話から受付を行える【すぐいく】ページを設けています。少しでも子供の負担を軽減することができればと考えています」(五十嵐院長)。
待ち時間は待合ロビーのモニターにも刻々表示されているので、安心して順番を待っていることができる。さらに、ベッドサイドには液晶モニターが設置されている。「子供達の点滴の間にアニメ等のビデオを映して、寂しさを感じないように工夫しています」。クリニックにある様々な設備は子供が喜ぶ温かなものになっている。「病気で一番苦しんでいるのは子供達ですから、その苦しみを少しでも減らしてあげることが我々の役割だと考えています」(五十嵐院長)。
成長障害の原因には、愛情遮断症候群や過酷な生活環境、転校や学校生活における強いストレスによるものもある。生活のリズムが壊れると子供の成長や脳の健全な働きに影響を与える。子供の成長を長い間見守る医療機関があれば家族にとって大きな支えになることは間違いないだろう。悩める子供達の受け皿として同クリニックの存在に期待が膨らむ。

医療施設情報

いがらしキッズクリニック

JR 福島駅西口に近接するホテル の 1 階に「いがらしキッズクリニッ ク」がオープンしたのは、2007 年 11 月 6 日。五十嵐悦雄院長は、福 島県立医科大学を卒業し 20 年間、 小児医療一筋に子供たちの健康と命 を守ってきた小児専門医である。

  • 所在地
    福島県福島市三河南町 1-15  リッチモンドホテル内
  • URL
    http://iga-kids.com/